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【読書家必見】「青空文庫」で読める電子書籍!美しい日本文学5選

皆さんは、本を読むときは紙派ですか?それとも、電子派ですか?
昨今は数多くの電子書籍サイトが溢れ、手軽にどこでも読めるメリットもあり、電子書籍の取り扱いが本当に多くなりましたよね。
筆者自身は、紙でしか感じられないページをめくる指の感触やものとして置いておくことができる安心感、特別感などから普段は紙派です。
しかし、学校の授業で「この作品読んできて」と言われたり、急にどうしても読みたくなった本があったりした時、本屋まで行く手間が惜しいですよね。そんな時に、電子書籍はやっぱり重宝しています。

「青空文庫」はボランティアの方で成り立っている、無料の電子書籍が読めるサイトです。著作権が切れた作品を取り扱っているので安心して読むことができます。また、アプリもあるので、スマホ一つで簡単にどこでも作品を読むことができて便利です。
今回は、そんな青空文庫で読める、近現代文学が好きな筆者おすすめの美しい日本文学作品を紹介していきます!

目次

おすすめ①『檸檬』静寂には爆発物のときめきを

梶井基次郎が作者の「檸檬」という作品です。

国語の教科書に載っていることもあるので、一度読んだことのある方は多いのではないでしょうか。「えたいの知れない不吉な塊」に心をおさえつけられた男が檸檬の色やその形にときめきを感じたり、丸善の中にそれを置いてくるという思いつきに心躍らせたりする、基本的に静かな物語です。詩的な描写が多く、文章の美しさはもちろん、彼の心を以前喜ばせたものの表現も素敵です。
物語にオチが必要かという論争はよくありますが、この作品にはそこまで大きなオチがなく、そこがこの作品の見どころだと筆者は感じます。彼の感じている「えたいの知れない不吉な塊」は読んでいくと、なんだか誰もが感じたことのある慣れ親しんだ不安のような憂鬱のような感覚に似ているのかなと思います。

おすすめ②『少女病』男は少女に永遠の夢をみる

田山花袋が作者の「少女病」という作品です。

少女という存在に憧れるサラリーマンの男が主人公の物語です。この憧れは「恋する」の意味合いに近しいです。
妻子はあるが、妻も老いてしまい、会社でも美文を書くことで冷やかされ、楽しみは少女を見ること、美しい文章を書くことのみというような男です。少女との関係を持ちたいわけではなく、あくまで見る側で憧れるのが好きな、拗らせている男。
彼が「電車」という家でも、外でもない境界線のような制限された場所で少女を見ている、そこにこの作品の面白さがあります。男の思考はなんとも気持ち悪いですが、人生に疲れているさまは共感する方も多いのではないでしょうか?性的な倒錯も交えた、美しく変態的な作品です。

おすすめ③『シグナルとシグナレス』幻想的な世界で二人は逢瀬を交わす

宮沢賢治が作者の「シグナルとシグナレス」という作品です。

まるで童話のような、あたたかい、切ないけれど少しほっとするお話です。
これはお互いに好きあっている二人の男女の話なのですが、なんと二人は電信柱なのです。シグナルは男性、シグナレスは女性。二人は少し離れて立っているので、近づいて愛を囁くこともできなければ抱きしめあうこともできません。離れているけれど、二人で交わす会話はとてもロマンチック。いろいろなものが意思をもって話す世界で、倉庫の屋根はそんな二人のために夢のなかで二人を会わせてあげるのです。
宮沢賢治の隠れた名作です。

おすすめ④『人間椅子』君は椅子のなかを見たことがあるか

江戸川乱歩が作者の「人間椅子」という作品です。

気持ちの悪い作品やミステリー作品が好きな方にオススメです。
或る作家の婦人の屋敷に届いた手紙。その手紙には椅子にまつわるとんでもない異常な話が書かれていたのです。
この作品の魅力は物語の形式が手紙の文体であることです。読者の我々が婦人の目を通して、その手紙に書かれた告白のようなものを読んでいく流れ。そこに生まれてくる恐怖やなんとも得たいのしれない気味の悪さがぞくぞくと私たちの好奇心を搔き立てる、そんな作品です。それでも、そこに何か耽美なものを受け取ってしまうのはこの作品の不思議な魔力ですね。

おすすめ⑤『春琴抄』美しくも恐ろしい主従で結ばれたふたり

谷崎潤一郎が作者の「春琴抄」という作品です。

春琴という盲目の気の強い美しい女性と彼女に仕える奉公人の男、佐助のお話です。春琴が三味線の師匠となってからも、佐助は弟子として、そして奉公人として春琴を支えます。
二人の関係は恋仲とは呼べないような、それでも密接に絡み合い、時にいびつな関係です。例えば、春琴が美しい顔に怪我を負い、見るに堪えない顔になった時、春琴の見るなという命令で、佐助は自分の目を針で突き刺して失明するほどの……。二人の狂気さえ孕んだ関係は見どころです。
また、谷崎の句読点の少ない流れるような文章も、リズムのようなものが感じられて仮名遣いも美しい文章です。
筆者が近代文学にのめりこんだ最初の作品です。ぜひ一度読んでみてくださいね。

青空文庫は無料で読める?

青空文庫は誰でも自由に電子書籍を読むことのできる図書館のようなサイトになっています。
もちろん、無料で読むことができます。
著作権が切れた作品などをテキスト化、HTML化して体裁を整えてくれているのです。
これらはボランティアの形で成り立っているのが本当にありがたいですね。著作権が切れた作品などが新たに更新されていっています。

縦読みを意識した形で構成されており、アプリで読むと紙のページをめくるようにスルスルと次のページにいけるのが心地よいです。
また、お気に入り作品には★マークをつけることができ、好きな作品のタイトルを忘れずに何度でも読み返せますよ。
たくさん読んで、素敵な作品に触れることでこの青空文庫をつくってくださっている方々に貢献したいですね。

<おまけ>AIイラスト描画、実は…

おすすめ文学作品5つのイラストとして、使用した5つの画像はすべてAIがつくったイラストです。VanceAIというソフトの中の「AI描画」という機能を使いました。
文章や言葉からイメージして画像を生成してくれるので、とても面白い製品です。
もし気になった方は下の画像をクリックして、製品ページに飛んでみてくださいね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?皆さんの好きな作品はありましたか?
読んだことのある方もない方も、ぜひ一度読んでみてくださいね。
ここにあげた作品以外も数多くの本が青空文庫におさめられています。
ボランティアの力で成り立っている青空文庫を活用して、素敵な本にめぐり逢いましょう。

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